マネックス証券、個人向けの満期円建社債「マネックス債」を売出 1万円から

2023年11月8日 16:23

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 マネックス証券は2日、個人向けマネックス債(愛称。マネックスグループ株式会社保証付・マネックスファイナンス株式会社2028年11月30日満期円建社債)の売出を開始したと発表した。マネックスグループの100%子会社であるマネックスファイナンスが発行する。

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 個人向けマネックス債の販売手数料の一部は、カーボンフリーコンサルティングを通じて植樹活動に充当。長野県信濃町にマネックスの森(仮称)を作ることを予定している。

 申込期間は11月2日から11月29日。申込単位は1万円で、利率は1.20%(税引き前)/0.956%(税引き後)。発行日は11月29日で、利払日は11月30日(年1回)、償還日は2028年11月30日。

 従来の社債は10万円から100万円程度を申込単位としていた。今回の個人向けマネックス債のように、申込単位を1万円とする社債はいまだ少ない状況が続いている。

 個人投資家が社債を購入するメリットは、やはり金利ではないだろうか。債券投資のうち個人向け国債は、0.05%(年率)の最低金利保証がある。一方社債の金利は国債の最低金利よりも上回っている場合が多く、今回取り扱いが始まった個人向けマネックス債も税引き前1.20%(税引き後0.956%)と個人向け国債の金利を上回っている。

 また原則として、元本は満期償還時に戻ってくる。ただし、社債を発行している企業の経営状態等によっては元本割れのリスクがあり、発行体の企業が倒産した時には大きな損失を被る場合もあることは、考慮に入れておく必要がある。

 これまで社債購入にともなうリスクとして、まとまった資金が必要である点も挙げられていた。前述のとおり、社債の申込単位は10万円~100万円が多かったが、今回の個人向けマネックス債のように、1万円から購入できる場合はこの限りではない。

 社債だけにとどまらず、金融商品にはメリットもデメリットも存在する。投資家自身の金融商品に対するリスク許容度やポートフォリオなども材料にし、分散投資の一環として個人向け社債を購入・保有してみるのも良いのではないだろうか。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

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