H2O、中国初の体験型デパートメント・モール「寧波阪急」 4月に開業へ

2021年3月19日 16:40

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 エイチ・ツー・オーリテイリングは中国初の体験型デパートメント・モールとなる「寧波阪急」を、浙江省寧波市で4月16日に開業することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大による訪日外国人需要の消失で国内の百貨店業界が苦境に立たされる中、中国の富裕層取り込みに活路を求める形だ。

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 寧波阪急は寧波市海晏北路に整備された地下1階、地上6階建てで、延べ商業面積が約17万6,000平方メートル。物販、飲食、各種サービス、エンターテイメントなど約380店を集める。

 地下1階と5階は上質で楽しい食スタイルをテーマにする。地下1階はスーパーの「泉屋」やお好み焼きの「千房」、回転寿司の「がんこ寿司」など日系店舗が多数出店する。5階は日本式メニューの10店で構成する「ジャパンフードホール」をはじめとするレストラン街になる。

 1、2階はハイエンド&高感度ファッションのフロア。1階は「ルイヴィトン」、「グッチ」など商圏最大となる50以上のラグジュアリーブランドが勢ぞろい。2階は「シャネル」や「資生堂」などが出店するコスメゾーンとコンテンポラリファッション売り場が中心となる。

 4階に設ける「慶典広場」をはじめ、各階にイベントが実施できる広場空間を設置するほか、ドッグランやキッズエンターテイメントコーナー、スケートボードリンク、映画館など体験型の遊び場も多数そろえる。

 日系テナントや日本コンテンツの充実も特徴。中国3店目となる泉屋に加え、雑貨の「MUJI」、キッズ用品の「ミキハウス」、ジュエリーの「タサキ」など人気店約70店を導入する。

 寧波市の人口は600万人を超し、急速な経済成長で多くの富裕層を抱える。エイチ・ツー・オーリテイリングは年間約500億円の売上高を期待している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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