東芝、地熱発電事業の米オーマット社と協業

2015年10月15日 12:56

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東芝 電力システムの油谷好浩社長(左)と、オーマットのアイザック・エンジェル最高経営責任者(東芝の発表資料より)

東芝 電力システムの油谷好浩社長(左)と、オーマットのアイザック・エンジェル最高経営責任者(東芝の発表資料より)[写真拡大]

 東芝は15日、地熱発電機器製造や発電事業を手掛ける米オーマット・テクノロジーズ社と、地熱発電事業の拡大に向けて戦略的に協業することで契約を締結したと発表した。今後、資源評価やフィールド開発、地熱発電所の設計・調達・建設・エンジニアリングなど、地熱発電事業に関するサービスの競争力向上を目指した検討を進めていくという。

 同社によると、今回の協業では、オーマット社の地熱IPP(独立系発電事業者)としての開発力、EPC・バイナリー発電機器に関する技術力、グローバルな販売網と、東芝のフラッシュ方式の発電設備に関する技術力、ノウハウを組み合わせる。高効率なコンバインド型地熱発電システムの提案を中心に、地熱資源の特性に応じた最適な設備の提案で他社との差別化を図り、市場の拡大を目指すという。

 オーマット社は、地熱発電設備の設計、製造、販売、現地施工などを提供するほか、地熱発電事業者として世界各地で発電事業を行っている。特に、比較的低温の温水を熱源として特殊な作動流体を利用するバイナリー式の発電機器・システムの販売では、世界トップシェアを占めるという。

 東芝は、フラッシュ方式を中心として世界各国に52台、約3,400メガワットの発電設備を納入し、地熱発電設備容量ベースで、世界トップという26%のシェアを持つ。

 東芝は、今後も地熱発電、風力発電、水力発電、太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電事業の受注活動を世界各地で展開するとしている。

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