【どう見るこの株】エディアは戻り試す、23年2月期1Q順調で通期上振れの可能性

2022年8月3日 09:08

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

エディア<3935>(東証グロース)は総合エンターテインメント企業として、IP事業・出版事業・BtoB事業を展開している。23年2月期は電子コミックの作品ラインナップ拡大などが牽引して大幅増収増益予想としている。

エディア<3935>(東証グロース)は総合エンターテインメント企業として、IP事業・出版事業・BtoB事業を展開している。23年2月期は電子コミックの作品ラインナップ拡大などが牽引して大幅増収増益予想としている。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 エディア<3935>(東証グロース)は総合エンターテインメント企業として、IP事業・出版事業・BtoB事業を展開している。23年2月期は電子コミックの作品ラインナップ拡大などが牽引して大幅増収増益予想としている。第1四半期の進捗率が順調であり、通期会社予想は上振れの可能性がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。株価は2月の安値圏から徐々に下値を切り上げて底放れの動きを強めている。基調転換を確認した形であり、好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■総合エンターテインメント企業

 総合エンターテインメント企業として、IP事業(ゲームサービス運営、ライフエンターテインメントサービス運営、音楽・ドラマCD・グッズ・イラスト集の企画・編集・販売、自社の持つ知的財産のライセンスアウト・アニメ化など)、出版事業(ライトノベル・コミック・画集の企画・編集・出版、電子書籍・電子コミックの販売など)、BtoB事業(システム開発受託、アプリ・ゲーム制作受託、イベント・音楽制作受託など)を展開している。

 成長戦略として、不採算ゲームタイトル閉鎖によるゲーム事業の損益改善、成長分野のコミック・電子書籍の拡販、およびコスト削減などの事業構造改革を推進するとともに、エンターテインメントIPの創出・取得、クロスメディア展開の加速、事業の多角化などにより、ストックビジネスをメインとする新たな成長軌道を目指している。

■23年2月期大幅増収増益予想、1Q順調で通期上振れの可能性

 23年2月期連結業績予想は、売上高が22年2月期比12.3%増の28億円、営業利益が21.7%増の1億50百万円、経常利益が23.0%増の1億40百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が20.3%増の1億30百万円としている。IPサービスの世界本格進出開始に伴って初期投資費用が発生するが、電子コミックの作品ラインナップ拡大などが牽引して大幅増収増益予想としている。

 第1四半期(3月~5月)は、売上高が前年同期比3.6%増の6億33百万円、営業利益が79.8%増の46百万円、経常利益が89.2%増の44百万円、親会社株主帰属四半期純利益が89.8%増の44百万円だった。なお収益認識会計基準適用の影響額として、従来方法に比べて売上高が20百万円増加、売上原価が1百万円増加、販管費が14百万円増加、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益がそれぞれ4百万円増加している。

 売上高は、IP事業が2億71百万円(前年同期は2億28百万円)、出版事業が1億54百万円(同1億71百万円)、BtoB事業が2億07百万円(同2億12百万円)だった。IP事業では運営ゲーム売上が減少したが、オンラインくじやグッズ売上が拡大した。出版事業は新刊遅延で一時的に落ち込んだが、第2四半期から増加見込みとしている。BtoB事業は大手法人向けコンテンツ制作受託案件が継続して安定推移となった。

 利益面は、増収効果に加えて、IP事業において利益率の高いライセンスアウトやグッズ販売などが伸長したことや、グループのフロア統合で本社固定費用が削減されたことも寄与した。

 通期の連結業績予想は据え置いている。第1四半期の進捗率は売上高22.6%、営業利益30.8%と順調であり、通期会社予想は上振れの可能性がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は2月の安値圏から徐々に下値を切り上げて底放れの動きを強めている。週足チャートで見ると52週移動平均線を突破した。さらに、13週移動平均線に続いて26週移動平均線も上向きに転じてきた。基調転換を確認した形であり、好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。8月1日の終値は403円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円21銭で算出)は約19倍、時価総額は約25億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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