【銘柄診断】リックソフトは底値圏からの出直りへ、23年2月期の収益拡大に期待

2022年2月1日 09:04

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

リックソフト<4429>(東マ、新市場区分グロース)は企業の成長とDXを支援するソリューション事業を展開している。成長戦略として、主力のAtlassian社製品に次いで第2の柱となるツールの開拓も推進している。

リックソフト<4429>(東マ、新市場区分グロース)は企業の成長とDXを支援するソリューション事業を展開している。成長戦略として、主力のAtlassian社製品に次いで第2の柱となるツールの開拓も推進している。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

■売り一巡して出直りに期待

 リックソフト<4429>(東マ、新市場区分グロース)は企業の成長とDXを支援するソリューション事業を展開している。成長戦略として、主力のAtlassian社製品に次いで第2の柱となるツールの開拓も推進している。22年2月期は前期の大口案件の反動や先行投資の影響などで減益予想としているが、23年2月期の収益拡大を期待したい。株価は上場来安値を更新して軟調展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。

■企業のDXを支援するソリューション事業を展開

 企業の成長とDXを支援するソリューション事業(海外ソフトウェアメーカーのツールを仕入れて販売するライセンス&SIサービス、クラウドサービス、自社ソフト開発)を展開している。

 主力のライセンス&SIサービスでは、Atlassian社製品を中心に30社を超えるツール(ソフトウェア)を販売している。21年8月時点で日本のAtlassianパートナーは14社存在するが、同社は最も古いパートナーであり、パートナー再上位ランクのPlatinum Partnerを獲得している。

 成長戦略として、顧客基盤の拡充、Atlassian社製品に次いで第2の柱となるツールの開拓、新たなサービスとして海外・国内の複数SaaS環境を安心・安全・簡単に利用できるプラットフォームD―Accelの拡販などを推進している。

 M&A・アライアンスで戦略では、21年2月にサイバートラスト<4498>と業務提携、21年3月にゴーツーラボからAtlassian社製品販売およびSIサービス事業を譲り受け、21年6月にTDCソフト<4687>とエンタープライズアジャイル分野で業務提携、21年10月にBlueMeme<4069>とローコード向けアジャイル管理ツールの共同開発に関する基本合意書を締結している。

■22年2月期は先行投資などで減益予想、23年2月期の収益拡大期待

 22年2月期の連結業績予想は、売上高が21年2月期比0.2%減の44億20百万円、営業利益が31.3%減の4億13百万円、経常利益が31.2%減の4億13百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が35.7%減の2億86百万円としている。

 売上面では、前期の大口案件や前倒し需要の反動を想定して横ばいを見込み、コスト面では人材投資や開発投資などの先行投資を継続するため、各利益は減益予想としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比6.3%増の30億19百万円、営業利益が24.7%減の2億75百万円、経常利益が21.8%減の2億84百万円、親会社株主帰属四半期純利益が25.0%減の2億円だった。ライセンス売上が牽引して増収だが、人材や開発への先行投資の影響で減益だった。

 なおサービス別の売上高は、ライセンス売上が6.1%増の21億80百万円、SI・有償研修等が4.5%減の3億83百万円、クラウドサービスが5.0%増の2億30百万円、自社ソフト開発が37.2%増の2億25百万円だった。Atlassianライセンスは40.7%増の6億91百万円だった。Atlassianライセンス価格改定に伴う前期第4四半期の前倒し需要の反動を想定していたが、影響は軽微だった。

 通期予想は据え置いている。第3四半期累計の進捗率は売上高が68%、営業利益が67%、経常利益が69%、親会社株主帰属当期純利益が70%である。22年2月期は先行投資の影響で減益予想としているが、23年2月期の収益拡大を期待したい。

■株価は底値圏

 株価は上場来安値を更新して軟調展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して出直りを期待したい。1月28日の終値は1464円、時価総額は約64億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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