“空飛ぶクルマ”で東京五輪開会式の聖火を灯す!CARTIVATORの挑戦

2018年10月18日 10:47

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『SkyDrive』のイメージ(画像: CARTIVATOR Resource Managementの発表資料より)

『SkyDrive』のイメージ(画像: CARTIVATOR Resource Managementの発表資料より)[写真拡大]

 次世代モビリティ開発が加速する中、2020年代に「空飛ぶクルマ」の実用化を目指して、国土交通省や経済産業省が主体となり設立した「空の移動革命に向けた官民協議会」。

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 同協議会には、NECやUber Japan、SUBARU、ヤマトホールディングス、日航やANAのほか、CARTIVATORやDrone Fundなどのプレイヤーも参画し、官民の歩調を揃え空飛ぶクルマの実現を促進する。すでに8月と10月に会合を行い、各社が取り組む事業の紹介や意見交換を通じて、日本における技術開発や制度整備等について協議を重ねている。

 その構成員の中で、世界最小の空飛ぶクルマ「SkyDrive」の開発に取り組む注目すべきスタートアップがCARTIVATORだ。同団体は、自動車・航空業界、スタートアップ関係の若手メンバーを中心とした有志団体。「モビリティを通じて次世代に夢を提供する」ことをミッションに、代表である中村翼氏を中心に2012年に活動を始めた。

 今までにトヨタグループや、NEC、パナソニック、デンソー、ダイハツなど自動運転分野の技術開発に携わる企業や、埼玉県などの自治体が資金援助等のバックアップを実施。2014年には「Sky Drive」の、5分の1スケールの機体で飛行に成功し、2020年以降の実用化に向け開発を進めている。

 夢の実用化に向けての第1歩は、2020東京五輪開会式においてデモフライトを実現すること。自社開発の「SkyDrive」が聖火台に火を灯し、全世界にその技術をお披露目する。

 CARTIVATORの夢はこれに留まらない。

 同団体は、2050年の「誰もが自由に空を飛べる時代の実現」をゴールとして、2020年のデモフライトを経た後に、2023年に実機の発売を開始予定。30年に先進国でレジャーや通勤用としての実用化。40年には道がない新興国でも、新しい交通インフラとして採用されている社会の実現を目指す。

 映画や空想の世界でしか見ることができなかった空飛ぶクルマの社会実装が、いよいよ現実味を帯びてきた。今後もCARTIVATORのチャレンジに注目したい。

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