ホンダ、スマート水素ステーションを北九州に設置 V2Hなどの実証試験を推進

2014年12月16日 12:14

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パッケージ型「スマート水素ステーション」(写真提供:本田技研工業)

パッケージ型「スマート水素ステーション」(写真提供:本田技研工業)[写真拡大]

 本田技工業は15日、北九州市の岩谷産業と共同でホンダの独自技術である高圧水電解システムを採用したパッケージ型「スマート水素ステーション」を、北九州市エコタウンセンター内に設置したと発表した。

 スマート水素ステーションは、独自のコンプレッサーが不要な高圧水電解システムを採用し、高圧水素タンクから充填ノズルまでの主要構成部位をパッケージ型に収納したもの。これにより、設置工事期間と設置面積の大幅な削減が可能になる。また、北九州市エコタウンセンターにおいては、敷地内の太陽光パネルによって発電された電力を使って水素を製造しており、将来的には風力発電などの多様な再生可能エネルギーを積極的に取り入れたCO2排出ゼロの水素製造も視野に入れているという。

 現在、同社は燃料電池自動車「FCXクラリティ」を用い、「北九州スマートコミュニティ創造事業」における共同実証実験として、燃料電池自動車から家庭への電力供給(V2H)や、蓄電池への継ぎ足し充電(非常用V2L)を行っている。今後は、今回設置したスマート水素ステーションによって製造過程においてCO2排出ゼロの水素を供給することにより、エネルギーの地産地消を達成するV2H・非常用V2Lの実証試験を進めていく方針だ。

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