日産とヤマト運輸、100%電気式冷蔵冷凍システムトラックの実証運行を開始

2013年1月24日 16:52

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ヤマト運輸向けモニター車(画像:日産自動車)

ヤマト運輸向けモニター車(画像:日産自動車)[写真拡大]

 日産自動車は24日、2013年1月から1年間、「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷蔵・冷凍車」の実証運行を、ヤマト運輸と実施すると発表した。

 同車は、走行時、信号待ち停車時、配送作業中のキーオフ時にかかわりなく、エンジンを一切使用せずに常時リチウムイオンバッテリーシステムだけで冷蔵冷凍荷室を継続的に稼働させる世界初のトラック。車両エンジンへの負荷が無いため車両燃費の改善が期待される一方で、冷蔵冷凍機の出力がエンジンの回転数に左右されないことから荷室の温度管理がしやすく、配送品のより良い品質管理に寄与する。また、配送作業中のキーオフ時でも、十分なバッテリー容量により長時間安定した冷蔵冷凍荷室の稼働が可能。なお、搭載されるリチウムイオンバッテリーシステムはフォーアールエナジーが開発を担当している。

 日産は同車両を、ヤマト運輸独自の集配ニーズに合わせた仕様に仕立てた上でモニター車として1台貸与する。ヤマト運輸は神奈川県川崎市内での業務にこの車両を活用し、クール宅急便などの集配における実用性を確認する。

 なお、日産は、「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷蔵・冷凍車」の標準モデルを2013年初夏より日本にて発売することを予定している。

 日産は、電気自動車が生み出す価値をトラックの領域にまで広げるべく、「日産リーフ」のバッテリーコンポーネントを活用した様々なトラックを開発中で、今回の「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷蔵・冷凍車」を始め、100%電動トラック「e-NT400アトラス」や「アトラスF24給電車」といったモデルの将来の市場投入を計画している。

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