日立、HEMSを活用した生活支援サービス事業に参入 福岡市で実証実験

2012年3月23日 12:03

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福岡県福岡市アイランドシティにある賃貸マンション「インフィニガーデン」(画像:日立製作所)

福岡県福岡市アイランドシティにある賃貸マンション「インフィニガーデン」(画像:日立製作所)[写真拡大]

 日立コンシューマエレクトロニクスは23日、HEMS(Home Energy Management System : 家庭用エネルギー管理システム)を活用した生活支援サービス事業に参入することを決定し、2013年までに商用サービス開始を目指すと発表した。

 サービス開始に先立ち、2012年4月10日より、福岡県福岡市アイランドシティにある賃貸マンション「インフィニガーデン」にて、最大100戸を対象に実証実験を行う。同実験では、スマートシティサービスプラットフォームとして、日立製作所のEMS(Energy Management System : エネルギー管理システム)ゲートウェイを採用するなど、今後の日立のHEMS事業の展開に向けて、日立グループで連携して進めていく。

 日立コンシューマエレクトロニクスは、昨年7月より、多拠点型小規模店舗を展開する企業向けに、電力の「見える化」による省エネ支援サービス「ECO・POM・PA(エコポンパ)」を販売している。 このサービスをさらに家庭用に展開するべく、今回「エコポンパ」の仕組みを活用した「エコポンパホーム(仮称)」を開発した。

 日立コンシューマエレクトロニクスでは、この「エコポンパホーム」を活用し、安心・安全・快適な生活を、適正な電力使用量で実現する「ちょうどいい暮らし」をコンセプトとした生活支援サービスを提供する予定。そこで、「インフィニガーデン」の最大100戸を対象に「エコポンパホーム」を設置し、1年間をめどにサービスの有用性を検証する実験を開始する。

 同実験では、実験参加世帯の各戸にEMSゲートウェイを設置し、センタサーバとの通信を暗号化するとともに家庭内のアドレスを外部から隠蔽化することで、強固なセキュリティ機能を提供する。また、電力センサを設置し、参加世帯の所有するパソコンやスマートフォンを電力使用量の表示端末として手軽に利用できる仕組みとする。

 今回の実験を通して参加世帯から意見・要望を集め、HEMSを活用した生活サポート、セキュリティ、ヘルスケアなどさまざまなサービスを創造し、HEMSの商用サービスに反映していく。

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